サポカー限定免許とは 対象の車・申請の手続と費用・解除の審査
サポカー限定免許は、運転免許に「普通車はサポートカーに限る」という条件を付ける制度です。運転に不安はあるが、運転は続けたい人が自分で申請します。道路交通法91条の2が根拠で、令和4年(2022年)5月13日に始まりました。
条件が付くと、運転できる普通自動車は対象のサポートカーだけになります。それ以外の車を運転すると、免許の条件違反になります。条件は後から解除できますが、審査があります。この記事は一般的な情報です。個別の判断は住所地の運転免許センターや警察署などにお願いします。内容は2026年11月5日に確認しました。
制度の位置づけと対象の免許
道路交通法91条の2第1項は、免許を受けた人が公安委員会に、運転できる自動車の種類を限定する条件などを付けるよう申請できると定めています。第2項で、申請を受けた公安委員会は条件を付けるものとされています。年齢の要件はありません。警視庁と神奈川県警は、年齢や申請の時期に制限がないとしています。

条件を付けられるのは普通免許です。警視庁の案内では、大型・中型(8トン限定を含む)・準中型(5トン限定を含む)などの上位免許を持つ人は、上位免許を取り消す必要があります。神奈川県警と滋賀県警も、8トン限定の中型や5トン限定の準中型の人は、普通免許に一部取消しをしてから申請する形だと案内しています。
仕事で中型や大型に乗っている人は、条件を付ける前に、上位免許を手放すことになる点を確かめてください。
運転できる車と対象車の確認
運転できるのは、警察庁が公表している対象のサポートカー(安全運転サポート車)だけです。滋賀県警の案内では、対象の機能は2つです。衝突被害軽減ブレーキ(対車両・対歩行者)と、ペダル踏み間違い時の加速抑制装置です。後付けの装置は対象になりません。

自分の車や、これから買う車が対象かどうかは、警察庁の「サポートカー限定免許対象車両リスト」で調べます。警視庁の案内によると、メーカー、通称名、型式、車台番号などから確認できます。車名だけでなく、型式や車台番号まで見てください。
家族や友人の車を借りるときも、条件は免許に付いています。借りる車が対象かどうかを先に確認する必要があります。
申請の手続と費用
申請先と手数料は、都道府県の警察で異なります。ここでは3つの警察の案内を並べます。

- 警視庁: 普通免許のみの人は、運転免許試験場(府中・鮫洲・江東)、更新センター(神田・新宿)、警察署で申請できます。手数料は無料です。条件は免許証の裏面に書かれます。表面に書きたい場合は再交付になり、手数料は2,600円です(試験場のみ)。上位免許だけを持つ人の免許証交付手数料は2,350円で、普通免許と上位免許の両方を持つ人は無料です。上位免許を持つ人は試験場だけで申請します
- 神奈川県警: 運転免許センターか県内の警察署で申請します。代理人による申請はできません。更新と同時に申請するときは更新手数料だけです。上位免許の一部取消しが必要な場合は、免許証のみの人で2,350円、マイナ免許証のみで1,550円、両方で2,450円です。普通以外の種類も下位免許に替えるときは、1種目につき200円が加わります
- 滋賀県警: 更新と同時の申請は無料です。上位免許のない普通免許の申請も無料で、条件は裏面の備考欄に書かれます。上位免許を一部取り消して申請する場合は、従来免許証2,350円、マイナ免許証1,550円、2枚持ち2,450円です
更新と同時に申請できる県があります。受付時間や窓口は県ごとに違います。滋賀県警は、運転免許センターが平日の9時30分から11時と14時から16時、警察署が平日の8時30分から12時と13時から16時30分と案内しています。行く前に住所地の警察のページで確認してください。
条件の解除には審査がある
条件は、あとから外すこともできます。道路交通法91条の2第3項は、条件の変更の申請があった場合に、公安委員会が必要と認めるときは、変更が適当かどうかの審査を行えるとしています。

具体的な進め方を滋賀県警のページで見ると、方法は2つあります。
- 教習所に入らず、運転免許センター(守山市のみ。米原市では受けられません)で技能審査を受ける方法。事前に警察署で条件の申請書を作り、受審日を予約します。審査手数料は1,350円、審査車の貸車料が1,750円です。合格すれば当日に条件が解除されます
- 教習所で技能審査に合格してから、運転免許センターで書類審査を受ける方法。審査手数料は1,350円です。教習所の合格証には期限があり、合格日が2025年3月31日までなら3か月、2025年4月1日以降なら1年です
解除しても、免許の有効期間は延びません。また滋賀県警は、過去の違反や事故の経歴によっては解除できない場合があるとして、警察署での無料の受験相談を案内しています。解除の審査の基準や料金は、都道府県によって違う可能性があります。他県の方は、住所地のページで確認してください。
条件違反と、この制度の限界
条件に違反して運転した場合の罰則は、道路交通法119条1項20号にあります。条件に違反して自動車を運転した人は、3月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金です。神奈川県警は、サポートカー以外の車を運転すると免許条件違反となり、基礎点数2点の一般違反行為になると案内しています。
サポートカーは、事故を完全に防ぐ車ではありません。滋賀県警は、運転支援の技術には限界があり、周囲の確認を怠らず過信しないことが前提だとしています。この制度は、運転をやめる代わりのものではなく、運転を続けるときの選び方の一つです。運転をやめる場合の手続は運転免許を自主返納する手続きに、75歳以上の更新の検査は75歳以上の免許更新にまとめています。
出典
- 道路交通法 91条の2・119条1項20号: e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 (2026年11月5日確認)
- 警視庁「サポートカー限定条件の申請手続」: https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/koshin/supportcar/shinsei.html (2026年11月5日確認)
- 神奈川県警察「サポートカー限定条件」: https://www.police.pref.kanagawa.jp/tetsuzuki/menkyo/mes83071.html (2026年11月5日確認)
- 滋賀県警察「サポートカー限定条件申請の手続」: https://www.pref.shiga.lg.jp/police/menkyo/sonota/323666.html (2026年11月5日確認)
- 滋賀県警察「サポートカー限定条件解除の手続」: https://www.pref.shiga.lg.jp/police/pa24/16083.html (2026年11月5日確認)
- 大阪府警察「道路交通法の改正」(施行日 令和4年5月13日): https://www.police.pref.osaka.lg.jp/kotsu/kaisei/12547.html (2026年11月5日確認)